先日、久しぶりに反町駅を利用しました。反町駅はホームまでが非常に深い。長い長いエスカレーターを使って、ホームに降ります。ホームには自動販売機があり、その中に「いちご・オ・レ」という紙パック入りの飲み物が売られていて、懐かしい気持ちになりました。
15年ほど前、反町駅付近の保育園に長男がお世話になっていました。ベビーカーを押して徒歩で通い、長男が歩けるようになってからは、二人で一緒に歩いて行きました。子どもと一緒だと20分くらいの道のりでした。
2歳差で次男が生まれると長男は保育園に通い、0歳児の次男は私と家で過ごすことに。次男をベビーカーに乗せ、長男の手を引いて保育園に行くようになりました。その際に、新生児用のベビーカーを近所のお友達から借りたのですが、それが「Jeep」と書かれハンドルがついた立派なもので、3歳になるかならないかの長男はそれに乗りたくてたまらないのです。でも長男にそれに乗られてしまうと私は赤ちゃんを抱っこして歩かなくてはならない。そこで、長男を怒ったりなだめたり、どうしても無理なときには、道の途中で交代したりしていました。
お迎えのときに急な雨で、タクシーも捕まらないような状況が悪いときには、反町駅から電車で帰りました。雨風が強い中、小さい傘を差す長男と、ベビーカーに乗せた次男を連れて逃げ込むように反町駅に入ったことがありました。そこにあった自動販売機の中の「いちご・オ・レ」。私はそれを長男に買い与え、彼がうれしそうに飲むのを見て、なんとなくほっとした気持ちになったのでした。「いちご・オ・レ」はまだ次男には飲めないもの。頑張って保育園に通い、傘を差して歩いている長男だけが飲めるものでした。
次男が生まれる前、長男は自分のベビーカーから降りたがり、どんどん階段を上っていくような子どもでしたし、保育園も楽しんで通っていました。ただ、私はあのとき長男だけに「いちご・オ・レ」を与えることで、自分自身の気持ちを癒していたような気がします。
ほかの駅の自動販売機ではあまり紙パック飲料をみかけません。ストローのついた紙パック飲料は、小さな子どもが一人で飲みやすいもの。パッケージデザインは変わっていましたが、なぜ反町駅には15年間も変わらず「いちご・オ・レ」が売られているのか、自動販売機で売るものを決めている人に聞いてみたいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。