交差点では振り返ってみて

街並み ブログ

休日の繁華街、私の前には2歳ぐらいの男の子が歩いていました。その前には、ベビーカーを押しているお母さんらしき女性が隣を歩く男性と話していました。周りはとにかく人が多く、お母さんと私の間に男の子が挟まれているような状況。一見迷子になる要素はないように思いました。ところが、交差点に近づくと、男の子は突然現れたたくさんの車やバスに目を奪われて左を向いてしまい、そのタイミングでお母さんは駅に向かって右折をしてしまったのです。

私はとっさに、「ほら、ママを見ていないと」声をかけました。小さな男の子は私の顔を認識することもなく、後方頭上からの声に反応して母親を探し、小走りに黒いスカートを追いかけました。よかった、とりあえず私の前で迷子にすることは避けられました。

以前、東京都内の駅構内で、歩き始めたばかりのような小さな子供が一人で歩いているのを目撃したことがあります。そのときも周りは人でいっぱいでした。そのため近くに保護者がいるのだろうと思って、私は通り過ぎてしまったのですが、あとから言い知れない不安に襲われました。もし、あの子が本当に一人でホームから落ちていたら?あのとき、なぜ声をかけなかったのか。その日は、夜まで恐ろしいニュースが入ってこないように祈るような気持ちでした。

小さい子どもとずっと手をつないでいること、ずっと目を離さないこと、もちろんそれが理想ですが、現実にはそうもいかないときはあります。ただ、思わぬ瞬間が訪れることがあるので、私の体験を共有させていただきました。昔、私が小さな子どもを連れていたときも、気づかないところで、きっとたくさんの人が声や視線で助けてくれていたのだろうと改めて思った出来事でもありました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事を書いた人
神山 朋香

よろこびむすび主宰。公務員として消費者教育や労働福祉の普及事業等に従事した後、農業ウェブメディアのライターに転身。現在はコンサルティング会社で仕事をしている。2005年と2008年に出産。仕事をしながら子育てをする人を応援したい気持ちから、2019年に保育士、2023年に国家資格キャリアコンサルタントの資格取得。副業で保育園に勤務した経験有り。

ブログ
スポンサーリンク